パタンナー編。1枚の紙から、服の立体を生み出す仕事の、ホントの話をします。
※2022〜2024年度実績(ドレメ公式データより)。
センスより先に、技術がちゃんと積み上がる場所です。
実はこれ、現役パタンナーに向いていると言われる特徴そのものです。ここから、ひとつずつほどいていきます。
たしかに黙々とした作業時間は長め。でも「自分が携わった商品が市場に出ること」「デザイナーや工場と協力して洋服を形にしていく達成感」が、やりがいとして語られる仕事でもあります。自分がひいたパターンが、実際に着られる服になって世に出ていく——それを何度も味わえる仕事です。
もちろん「地味な作業で周囲に評価されにくい」という苦労の声も実際にあります。派手さより、地道さがものを言う仕事だということです。
「服の設計図を書く仕事なので、誰よりもその服について理解していなければなりません」——現役パタンナーはそう語っています。ドレメの卒業生でパタンナーとして働く先輩も「平面(デザイン)を立体にするのがパタンナーなんです」と話していて、指示を受けるだけの仕事ではなく、デザインを実際に着られる形に変換する専門職です。
同じデザイン画でも、パタンナーが違えば出来上がる服が変わる——それくらい、繊細で技術のいる仕事です。
実際は「パタンナーは技術力が勝負で、肩書きとしての学歴が問われることはほとんどない職種」。センスの有無より、技術の積み上げが評価される仕事です。
その「技術の証明」として使われているのが、パターンメーキング技術検定という資格。ドレメでは3級の受験者合格率が2022〜2024年度、3年連続100%——ゼロから積み上げた技術が、ちゃんと結果になっています。
なぜ正直に書くかというと——夢だけ見せて入学してもらう記事を、作りたくないからです。地道な部分も含めて知ったうえで「それでもやりたい」が、いちばん強いスタートだと思っています。
パタンナーの仕事は、デザイナーが描いたデザイン画や仕様書を読み解いて、服の設計図にあたる「パターン(型紙)」を作ること。デザイン画→ドレーピングやCADでの製図→パターン作成→トワル(試作品)でシルエットとサイズ感を確認→修正→サンプル完成後はデザイナーと一緒に着用感をチェックし、さらに調整——1枚の紙から服の立体を生み出す仕事です。
現場では、単なる「言われた通りに作る人」ではなく、デザイナーと対等に近い協働者。「サンプルが上がってきた時に見え方や仕様に問題はないかチェックするのもパタンナーの仕事。服の設計図を書く仕事なので、誰よりもその服について理解していなければなりません」と話す現役パタンナーもいます。
頭の中のイメージを現実のものとして形作るのが好きなので、これまでなかったような新しいパターンを生み出せることが楽しい。
普段からさまざまな洋服を見て、着て、触れてください。頭で理解するのと身体で感じるのは全く別物。
「良いパタンナーになるには?」——良い服を着ること!
北海道江別高校出身。2018年度専攻科パタンナーソーイングオペレーター専攻卒業生。卒業審査会「:Dcreation」で着方をアレンジできるウェディングドレスを提案し、グランプリを受賞。卒業後は単身東京へ渡り、株式会社アンビデックスに入社。パタンナーとして活躍している。
きっかけは、中学の家庭科で初めてミシンに触れたこと。高校は生活デザイン科に進み、そこで見たドレメのファッションショーの迫力に圧倒されて、進路を決めました。
でも入社後1年半ほどは、一度もパターンをひかせてもらえなかったそう。まずは店頭でショップスタッフとして接客し、お客様のニーズを直に学ぶ日々。「良い服かどうかを決めるのはデザイナーでもパタンナーでもなくお客様ですから」。遠回りに見えたその経験が、今のパターンづくりを支えています。
「平面(デザイン)を立体にするのがパタンナーなんです」。同じデザインでも、パタンナーが違えば出来上がる服が変わる——本当にミリ単位の戦い。プレッシャーは大きいけれど、その分やりがいも大きい仕事だと話します。
パターンへの想いを語る藤林さん。襟元から見えるシャツは自分でパターンひいた思い入れのあるシャツだそう。