プレス編。ブランドの「顔」として世界に発信する仕事の、ホントの話をします。
※ファッション業界求人サイトの掲載求人を分析した調査より(2025年8月時点)。
多くはアシスタントからのスタート——道はちゃんと開いています。
実はこれ、調べれば調べるほど違うと分かることばかりです。ここから、ひとつずつほどいていきます。
現役のプレスも、こう言っています。「プレスは裏方だと思っています。表に出る面は仕事のごく一部」。
実際の業務の半分以上は、サンプル管理・検品・在庫確認・資料作成といったコツコツ積み上げる裏方の仕事。表に出る瞬間は、その積み重ねの先にあるほんの一部です。
コミュニケーション力はもちろん大事。でもそれ以上に問われるのは「情報処理能力」「コンサルティング能力」「トレンドリサーチ」——声が大きい・社交的というより、相手の要望にスピーディーに応える柔軟性と、コツコツ調整できる力です。
新しいものへの好奇心が強い人、流行を追いかけるのが苦じゃない人が向いているとされています。
「服が好き、おしゃれが好きという理由だけでは不十分」——ブランドや商品、モデルを立てる「黒子」としての意識や、誰に・どのメディアで届けるかというマーケティング視点が求められます。
好きなだけでなく、その好きを「誰かに伝わる形」に変える力が必要な仕事です。
なぜ正直に書くかというと——夢だけ見せて入学してもらう記事を、作りたくないからです。地道さも知ったうえで「それでもやりたい」が、いちばん強いスタートだと思っています。
プレスの仕事は、ブランドと世の中をつなぐ「橋渡し役」。TVや雑誌の撮影に商品を貸し出すリース業務(貸出前後の検品・在庫管理・返却確認)、プレスリリースの作成、取材対応、展示会やイベントの企画運営、モデルやインフルエンサーとのキャスティング交渉——1つのブランドの"発信"のぜんぶに関わる仕事です。
そしてSNS時代のいま、その守備範囲はさらに広がっています。Instagram・TikTokでの発信、ファン参加型の企画づくりも、プレスの仕事のひとつ。ある調査では、高年収の求人ほどSNS運用の経験が評価される傾向がはっきり出ているとも言われています。活躍の場も、1つのブランド専属で働く「インハウスプレス」と、複数ブランドを掛け持ちする「エージェンシー」の2種類があります。
プレスは裏方だと思っています。表に出る面は仕事のごく一部。
自分が思い描いていたものがうまく形になった時、思った以上の反応が得られた時。
華やかそうでいて実は地味?そこが魅力。
服の魅力を"伝える側"で活躍する先輩たちがいます——プレスと同じ、発信の最前線に立つ2人です。エディターの岸田雅裕さんとECスタッフの紺野大央さん、ドレメの卒業生同士で対談してもらいました。
北海道札幌厚別高校出身・2000年度アパレル科卒業生。2001年、株式会社ビームスに入社。入社後ショップスタッフ、プレスを経て2023年に独立。現在はブランドのPRやショップのディレクションなどをしている。
学生時代はファッションショーの総合演出を担当。「ショーが終わったらフィナーレで感動してめちゃくちゃ泣いちゃって、喋れなかった記憶がある」と振り返る、のめり込むタイプの学生だった。
卒業後に入ったビームスでショップスタッフ、プレスを経験。今やっているのはPRの仕事——ブランドのビジュアルを作ったり、テキストを書いたり。「エディターっていう肩書きが正解かどうかは自分でもわからないけどね」と笑うが、"伝える"仕事を積み重ねて2023年に独立した。
北海道旭川北高校出身・2006年度総合科販売企画コース卒業生。2008年、株式会社ネペンテスに入社。2010年、25歳の若さで本店の店長を任され、2015年プレスに配属。現在はEC事業部の責任者として従事している。
高校卒業後、一度は大学に進学。でも「服を仕事にして食べていけたら幸せだろうな」と思うようになり、親に頼んで大学を中退し、ドレメへ入り直した。
入社後は店長を経て、2015年にプレスへ配属。対談では「画像編集とかはすごく役に立ってます」と話し、ドレメの授業で身につけた画像編集のスキルが、今のEC事業部での商品画像づくりにそのまま生きているという。
対談中も終始笑いが絶えず賑やかで和やかで、2人の仲の良さがよくわかる。